2022年11月30日 ロシア国籍避難者の現状(ニュース翻訳)
早いもので、もう11月も終わりです。ロシア軍がウクライナに侵攻を始めてから9ヶ月が経とうとしています。
さて、今日は部分的動員等の影響でロシアからモンゴルに避難したロシア国籍の人の現状に関するニュースを見つけました。拙い日本語ですが翻訳しましたので興味あればご覧ください。
翻訳元は、モンゴルの大手ネットニュースサイト「ikon.mn」掲載の記事です。モンゴルのネットニュースを見る際は、新聞社の運営するニュースサイトの他、ikon.mnやgogo等の記事は信頼性が高くおすすめです。それ以外の中小ウェブニュースはこういった大手サイトに掲載された記事をコピペしている場合が多いです。それでいいのか報道人。
「国立感染症センターの調査によると、在留許可を有する外国人の間でHIV陽性患者が発生」
P.Sainjargal, ikon.mn
2022年11月28日
性感染症及びHIV/AIDSに関する第8回国家会議がトゥーシンホテルにおいて本日開催されている。
その際、D.アリオンボルド国家安全保障協議会長・旅団*1長は次の質問を行った。
ロシア・ウクライナ戦争のために我が国を訪れる外国人の数は増加している。これと関連して、外国人に性感染症検査を受検させる方針の計画の有無について彼は質問した。
「ロシア連邦イルクーツク市内のブリヤート人の性感染症の感染拡大が多く報告されている」
J.ダヴァールハム国立感染症センターHIV調査研究部長は「これは非常に喫緊の課題だ。ロシア連邦ではHIV感染症及びAIDSの罹患数が多い。その内、薬物常用者の間で感染拡大が多く発生している。最近の調査によると、危険なグループ以外に全人口や若者の間でこの種の病気が流行しているという報告がある。ロシア連邦イルクーツク市、その中でもブリヤート人に性感染症やHIV/AIDSへの感染が多く報告されているとの報告がある。」と述べた。
発覚ケースに対する確定検査は国立感染症センターで行われている。確定後、罹患者との面会は一人ずつ行われる。外国人性感染症患者を強制帰国させる法的根拠は全くない。そのため、モンゴル国滞在中は治療や医療サービスを希望通りに受けさせている。
もしモンゴル国において治療や医療サービスを受けないというのであれば、我々は強制的に治療することはできない。」という回答を得た。
「外国人にHIV/AIDS検査を強制受検させる法的規定はない」
この問題についてTs.エルデムビレグ保健省事務局長にさらに究明すると、「これは注意すべき重要な問題である。ロシア・ウクライナ軍事作戦と関連して我が国に入国する外国人の数は増加している。特に、北の隣国(訳者註:ロシアのこと)から男性が非常に多く入国している。
加えて、我が国の政府は来年を旅行支援年とする目標を掲げている(訳者註:観光振興を目的に2023~2025年をモンゴル観光の年と閣議で決定したことを指している*2)。そのためにも注視せずにはいられない課題である。モンゴル国で遵守されている法律では、外国人に性感染症検査を強制受検させる法的規定はない。また、我が国に旅行目的で入国している人々に性感染症検査を必ず受検させる指標はない。そのため、予防は不可能である。一方、我々が一般向けの保健教育、及び啓発活動を行うことは重要である。」と述べた。
ちなみに、動員宣言の日以降約1ヶ月間で2万2540人のロシア国籍の者がモンゴルに国境検問所を通り入国したことについて以前(2022年10月21日)報道した。
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*1 元の単語бригадは旅団、隊という訳になるのですが、この文脈でのブリガードの意味がつかみきれませんでした。本当に旅団長って訳でいいんだろうか。分かる方教えてください。
*2 モンゴルの観光年についての国営モンゴル通信社の日本語版記事はこちら。
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